今頃私は稼いだお金で

元風俗嬢、源氏名は経験しすぎてきて全てを覚えていない。

当時、付き合っていた彼氏に借金があり、結婚するという誓約の元に、その借金全てを肩代わりした事が、私を風俗嬢にしたきっかけだった。

箱ヘルから始まり、デリヘル、ホテヘル、そしてソープ・・・

ほぼ風俗の種類はクリアしてきたのだが、稼ぐ事に必死だった毎日は、今となっては二度と出来ない程、過酷なものだった。

毎日12時間待機、多いときでは24時間体制で泊りがけの待機をした事もあった。

1日、多いときで稼いだ額は24万円。それでも、私の心が満足いく程の額ではなかった。

借金を含めて、彼に貢いだ額は2000万円。当時21歳だった私の心と体は、お金と日々薄れていく性欲に、やつれていった。

望んでもいないプレイを強いられ、お金の為ならと必死で要望に応えた。

90分コース、120分コース・・・

「早くイケよ!!エロじじい!!」

心の中で何度も叫んだこの言葉は、思い出したくもないものだ。

食べるものも、飲むものも節約し、必死に1日働いて、その全てを吸い取られた。

どんどん痩せていく私の姿を哀れみの目で見る固定客・・・

まさに

「同情するなら・・・!!」なんて台詞を吐き捨てたかったものだ。

自分の性欲の為に、肉便器のように体を扱う傲慢な客もいれば、紳士的に優しく抱いてくれる客もいた。

そんなジェントルメンに、ほっと心を委ねたい時があったのも、今だから言える事実だ。

本番禁止の店ではあっても、追加料金で本番をさせる女の子も沢山見てきた。

実際、本番なんて、風俗の中ではみんな当たり前のようにやっている事なのだ。

それを店側も見てみぬふりをしている。なんてつまらない世の中なのか・・・

今となってはもう二度と、風俗業界に戻る事はなくとも、あの時、結婚詐欺になんてあっていなければ、今頃私は稼いだお金で事業でも始めていただろう。

親孝行の為に遣っていたであろう。

風俗は、心も体も蝕んでいく凶器である。

誰にも経験して欲しくない仕事ではあるが、風俗がなければきっと、犯罪が増えるだけであろう。

1日も早く、その業界から抜け出し、歩んで行って欲しいと願うばかりである。